離れ、龍は自販機の方に歩いて行く。
私は何も返答せず、立ち尽くしたまま。
暖かみを帯びた体が冷えていく。
唇も冷たくなって。
耐えられるかどうかは分からない。
ただ、耐えなきゃいけない気がする。
大丈夫、これでも根性は付いている方。
関西で最強の女やねんから。
龍の背中が遠くなる。
拳を強く、強く握った。
「りゅ、」
『龍!!!聞いてっば!!!』
『何か用っすか?華風さん』
『総長とか認められないっすよ!!!』
『こんな族…こっちから辞めたるわ!!!』
痛い。
痛い痛い痛い。
頭が、痛い。
それに涙が溢れる。
怖い。
記憶が戻ることが、
『華風さん』
怖い。
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