諦めが付いた私は、大人しく風を感じる。 いい作戦ってよく分からんけど。 「なぁ」 「はい?」 「うち、あんたの後ろよく乗ってた?」 「俺の後ろはゆいさんの特等席っす」 「そっか、」 アルバムに入っていた写真。 確かにその通り。 「そんな気がする」 さっきの英寿とは違う安心感。 私はきっと、この背中を知ってる。 なんとなく。 なんとなくそう思う。 「作戦って何?」 「びっくりしますよー」 「へー」 なんやろ。 気持ちが穏やか。 分からんけど。 前のうちって、こんなんやったんかな? .