顔を見た途端、涙がまた流れる。

それは俺だけじゃなかったみたいで。




英寿さんも、雄大さんも。

寿さんも紫織さんも、蓮だって。








「ゆいさん、」








横たわるゆいさんは目を瞑ったまま。

一体どこを手術したのか分からないくらい綺麗で。




ただ、頭に包帯を巻いただけ。







よかった、本当によかった。

それ以上言葉に出来ない。




病室に向かうゆいさん。

俺達も一緒に着いていく。









「ゆいさん」









俺、ちゃんと大人になります。

今まですみません。




土下座でもなんでもしますから。

早く目を開けて下さい。











雨は、いつの間にか止んでいた。










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