最後の花火が大きな音を起てる。
周りの歓声と私の声が被さって。
「英寿さん?そりゃ尊敬してますよっ」
「へ?」
「嫌いやったら白虎にずっといないっしょ」
屈折のない笑顔。
それは花火が終わった今でも続いていて。
そ、そうやんな。
龍が英寿くんの事嫌うわけないやんな。
じゃあ、あれは本間に酔っぱらってただけ。
「どうしたんすか?そんなん聞いて」
「いや、どう思ってんのかなーって」
「変なゆいさんっ」
「ごめんって」
信頼している人。
好きな人。
二人の絆が壊れてしまうなんて悲しい。
私達は今までも仲間やってんから。
これからも仲間やんな?
「ほな最後夜店巡りして帰りましょか」
「うん」
英寿くんには帰ってから電話したらいっか。
うん、そうしよ。
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