龍に会えたら、ちゃんと話そうと思った。
けど、私もそこまで心広くない。
「嫌です」
「離せ」
「でもゆいさんっ…!!!」
「離せっつってるやろ!!!」
なかなか手を離さない龍。
仕方なく、力ずくで手を離して。
再び歩き出し、校門から出る。
そして振り向き、やっと龍を見た。
「あのさ、もう敬語とかさん付けしなくていいで」
「え?」
「白虎総長、止めたし龍に譲るわ」
「な、何言って」
「幹部はあんたが決めて、ほなな」
「ゆいさん?!」
まだ言葉を放つ龍に背を向け、走り出す。
振り向くことなく、全速力で。
こんな呆気ない終わり方。
本当はもう少し続けたかったけど。
うちには、もう無理。
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