白虎連合Ⅳ






「英寿、くん?」





両手を顔から離す。

離す前と景色は変わらないけれど。





英寿くんは分かった。

私の考えていて、龍に伝えたいことを。






涙が、溢れ出す。








「どういう意味、」


「ガキみたいにキレんと、最後まで話聞いたれ」


「は…?」


「本間にお前を振ったなら、ゆいが辛そうになるわけないやろ」







殴られ、地面に倒れてしまった龍の胸倉を掴んで。

英寿くんの低い声と鋭い瞳。



共に龍を見下した。








「本性隠してゆいに近付くお前が嫌いやで」


「、」


「それでもゆいがお前の事を好いてるから俺は身を引いた」


「英寿さ、」


「けど今のお前に、ゆいは任せられんわ」







そう言って龍から手を離して。

英寿くんは立ち上がった。











「ゆい、行くぞ」








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