「ほな、俺行きますね」







背を向け、龍は歩き出す。

それはもう話が終わりの合図。




体が、勝手に動き出した。








「龍!!!最後まで聞いてってば!!!」


「とにかく一人にさせて下さい」


「ちゃんと龍の事好きやから!!!嫌いちゃうから!!!」


「うるさいねん!!!!」







必死に龍に抱きついて止めても。

返ってきたのは、罵倒だけ。




本性には確かに驚いた。

でも、拒否されたのショックで。










「一人に、させて下さい」








私の腕から抜けて、龍は再び歩き出す。

空を抱く私は涙を流して。





雨が土砂降りになる。

涙か、雨か分からない中。










「龍ー!!!!」










私と龍は。






離れてしまった。









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