「な……雪城さん!?!?」
「どうぞ、ごゆっくり。」
白菜はゆっくりお辞儀してスタスタとキッチンの方へ向かっていく。
そんなぁーーーーー!あたしを置いてかないでよ…。
う……。後の方から視線を感じる…。
振り返ってみると、ニッコリ姿の祐志クン。
あれ?不機嫌じゃない?
「ねぇ、おねぇさん、早く座りなよ~。」
「あ、すみません…。」
「ねぇー、おねぇーさんはさぁー名前、何ていうの!?」
「あ、つぐみです!」
祐志クンはあたしの顔を覗き込む。
きゃぁー…メッチャかわいいわぁ…
「つぐみ先輩ね!!りょうかぁーい!
つぐみ先輩はさ…
もし、学園生活が何も得ないまま終わるのと、
大変だけど何かを得て終わるの、どっちがいい?」
うーん……
やっぱり…。
「何かを得る……のかなぁ?」
この時、あたしは祐志くんの言葉の意味を分からなくて、
心理テストだと思って適当に答えた……。
確かに、あの日々は大変だったけど…確かに得たものはあったよね―――――――

