『アヤ。』
『なぁに?ママ?』
俺達がまだ六歳だった頃、ちぃにほ乳瓶でミルクをあげながら、窓香さんが聞いてきた。
『アヤは大きくなったら、なにになりたい?』
ミルクを飲むちぃを見ながら、綾香は一生懸命考えていた。
『えっとね、えっとね…。タケルちゃんのお嫁さんっ。』
『えー?僕のお嫁さん?じゃあ僕、おっきくなったらアヤちゃんをお嫁さんにする。』
『ほんとー?約束ねっ。』
嬉しそうに、まだ小さかった俺達は指切りをしていた。