「アヤちゃんとまだ遊んでないもーんっ!!」
「ちぃ…っ。」
ワンワン泣き出したちぃに、母さんは立ち上がって抱きしめる。
「す…、すみませんっ。窓香ちゃん、ちょっと外出るね。」
「ああ…。」
母さんは弔問客達に頭を下げて、窓香さんに一言だけ残して出て行った。
「……。」
俺は、そんなやりとりをただ黙って聞くだけだった。
「すみません。娘がお騒がせしまして。」
父さんと窓香さん達は、弔問客達に頭を下げる。
「仕方ないわよ。ちぃちゃん、あんなにアヤちゃんに懐いてたんだから。
いなくなったら淋しいに決まってるわ…。」