「綾香…、もう8時を回ったんだな…。
もう外は真っ暗だぞ?」
俺は居間のカーテンを少し開ける。
「少し前までは、まだ明るかったのにな……。」
俺は、カーテンを閉めて壁にもたれて天井を見た。
「いつもなら、この時間は窓香さんや英樹さんや、ちぃと一緒にテレビを観ていたな…。」
俺は軽く瞳を閉じる。
瞳の奥では、少し前までの俺達の記憶が甦る。
テーブルでは英樹さんが座って新聞を読んでいて、窓香さんは洗い物、ちぃはハムスターのケージの前に俺と綾香はソファーに座って観ていた。