「王子様……っ!」
「は……?」
次の日、学校に行くと転校生が来ていた。
その転校生は俺を見て、大きな目をキラキラと輝かせる。

「探しました、王子様ぁーっ!」
「うわぁっ!?」
いきなり飛びつかれ、俺は椅子ごと後ろに倒れる。
「東!?」
安藤が青い顔をして俺に手を貸す。
俺はその手に捕まり立ち上がる。
「王子様…。こんなとこにいたのね…?」
それでも目を輝かせて見る転校生に俺も安藤も正直引いていた。
「ところで、その『王子様』ってなに…?」
俺の代わりに安藤が聞いた。