おれは特に難無く授業は乗り切れた。


死を覚悟した独学のせいもあって、今や大学受験すら怖くない。


休み時間はちらほら話しかけてくれる美少女もいて幸せな時間を過ごせる。


あまり男子を忌み嫌う子がいなくて幸いだ。


努力の先に福あり。


……


………


今は昼休み。


「あ、ちょっと聞きたいんだけどいい?」


「どうかしたの?」


おれは隣の美少女であるミィちゃんに質問をする。


ちなみに本名は柊(ヒイラギ)美南(ミナ)。


いきなり馴れ馴れしいがミィちゃんと呼ぶことにしちゃったんだ。


それはともかく、気になって気になって仕方がないんだ……ウルトラ美少女コミュニティの帰宅部ってやつが。


普通なら部活に所属していない生徒の総称である帰宅部。


決して部活それ自体としては存在していない。


しかし、ここ皇塔学園には【帰宅部】が【部】としてきちんと存在している。


加えて美少女コミュニティ。


おれの最大目標であったんだからもちろん情報収集は欠かさない。


今さらだがおれは帰宅部の活動内容とか全くわからないんだよね(キリッ。


「あのさ、帰宅部ってあるでしょ?あれって今からでも入部できる?」


「ゆう君入部希望なの?大丈夫だよ。本気ならこれ書いてネ!!はいっ」


何だかよくわからない…いきなり手渡された紙…それは…





帰宅部の入部届。


「ミィちゃん…ってまさか?」


「帰宅部だよ!」