『………』
みんな無言。
ひたすら歩みを進める。
とにかく宿を目指して歩き続ける。
「みかん、限界です…」
「はい?」
おれが反応した瞬間、みかんちゃんは地面に座り込んだ。
……まじかよ。
で、結局休むのかなぁ?
「千砂さん?少し休みますか?」
ミィちゃんが尋ねた。
くうちゃんもれもんさんも賛成のようだ。
……千砂さんは…
「ダメだ。もっと疲れるぞ?遊、おんぶしてやれ。みかんの荷物は私が持つ」
「え?え?え?」
みかんちゃんをおんぶできるのは幸せの極み…のはずだけど、今は状況が違う。
千砂さんの手にみかんちゃんの荷物がいっても…おれにも大量の荷物が。
「じゃあ、行くぞ」
千砂さんは再び歩く。
ミィちゃんとくうちゃんには「頑張って!」と言われ、れもんさんには「よろしくねっ」と言われ…
自分達には何も負荷がかからないから…他人事みたいに…
れもんさんはみかんちゃんの姉ですよ?
もはや責任感0?
でも…一応男はおれ1人。
決心せねばならない。
「みかんちゃん?おんぶしてあげるから背中に乗って」
「あうー…はぃい」
やっぱり男におんぶされるのはどうなのか。
多少頬が紅いみかんちゃん。
しかし…疲れきっているおれにあれこれ考える暇はない。
ミッションは【みかんちゃんを無事に宿までおんぶ】だ。
