空の彼方へ２

｢グレイス、お前具合悪いのか？｣


リリアはグレイスの隣に座る。


｢いや、なんでもないよ｣


グレイスはリリアに気付かれないように右腕をおさえる。


｢…どうしたんだ？お前…｣

｢なんでもないんだ…｣


グレイスは立ち上がろうとするがその時右腕が酷く痛み出した。


｢ぐゎ…っ｣


｢おい！！大丈夫か？！｣


グレイスはその場に倒れ込む。


｢……っ｣


リリアはそっと右腕を見てみる。


｢おい…なんだよこれは？！｣


リリアはグレイスの右腕を見て驚く。


｢分からない…でも…痛いんだ…｣


｢大丈夫か？！おい！!｣


その時アースがふたりの様子に気付く。


｢どうしたんですか？…わぁぁ！グレイスさん！その腕……っ｣


｢どうしたの？｣


次第に次々と仲間がこちらにやって来る。


グレイスの腕は先程よりも痛みが増していた。


その部分がまるで生きているように、どくどくと動いているように見えた。


心臓のように…。