「お前、言いたいことあるなら言った方がいいぞ」


リリアはグレイスの背中を叩くと自分の寝床に戻る。

「…言いたいこと…か」


グレイスは自分の手のひらを見ながら呟く。







―祭壇…目指せ―


「なんだ?」


リリアの耳にはさっきからそのような言葉が響き渡っていた。


「祭壇とか…なんのことだろうか…」


リリアはみんなのいる所まで行くと、またあの声が聞こえる。


―神よ…天空の祭壇を…目指せ―


「……?」


「どうしたんですか?リリアさん」


アースがリリアに言う。


「いや…なんでも…」


リリアは次々と耳に入って来る声に耐えながらも、グレイス達と歩き出した。