ドロシーがいた城でグレイスはひとり自分の右腕を見ていた。 「…暴走する時…か」 グレイスは右腕をしまうと天井を見る。 「リリア・メルデットよ…お前がいなければ俺はこんなに苦しむことはないのに…だからあの瓦礫の下敷きにしたのに…一命を取り戻しやがって…!」 グレイスは壁を思い切り叩く。 「…はぁ…はぁ…苦しい…リリア…なぜだ…悪魔になったと同時にあいつのことを考えると…苦しい…!」 グレイスは自分の胸を抑えつけ、呼吸を落ちつかせる。