先生さまはキスで繋ぐ

「んー？」


　テレビをつけながら声だけで返事をする先生に、私は訊く。


「和食と洋食どっちが好き？」


「……んー、そうだな。和食」


「わかった。すぐ作ってあげるから待ってろ！」


「男らしいっすねー藤堂センパイ」


　からからと愉快そうな笑い声を背中にうけて、私は料理にとりかかるべく冷蔵庫の前に立ったのだった。