「ハルカぁ。ちょっと職員室に行ってくるから、ご飯先に食べててくれる?」


 4限終了後、そう言ってとっとと私を1人残した円華を若干恨みのこもった目で見つめつつ、私は購買に向かった。


 購買でクリームパンとコロッケパンを買って、どこか1人で昼食をとれる人の来ない場所はないかなと校内を歩きまわる。


 1人で昼食をとることに抵抗はないけれど、それを誰かに見られているというのは若干寂しいものがある。


なんだかんだ言っても私は円華が好きなのだ。彼女がいなければ私はロンリーウルフなわけだし。


石川は男子だからこの際除外して。円華と石川以外、私って友達いたっけ……。


「……」


 考え始めたら寂しくなったので、私は思考を中断させた。


 あ、そうか。どこかの特別教室で食べよう。それなら誰も来ないし。


 ふっ、と首をめぐらせると、調理室が目についた。


調理室はさすがに開いていないかもしれないな、と思いつつ扉に手をかけると、意外にもあっさりと開いた。


「お、ラッキー」