ふと顔を上げると、いつも通りの無表情で
葵くんと同じ格好をした翼くんがあたしを見ていた。
「…ぁっ…」
「……ハルヒ。」
すると、ふっ と優しく笑って、少し腰を屈める。
近くなった距離に、鼓動が早くなり始める。
「……つ、ばさくん…」
ドクン と高鳴る胸は
翼くんに反応しまくりだ。
「……お客様、具合が悪いのではありませんか?」
「え?」
頼むことなんかそっちのけで、耳に直接注ぎ込まれる声を追う。
微かに香る爽やかな匂いが、ドキドキに拍車を掛けた。
「…な、なんで?」
「お顔がずいぶんと赤いようです。大丈夫ですか?」
クスッと笑ったかと思うと、今度はあたしの瞳を覗き込んだ。
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