必死なの要望により、レストランを後にしたあたしたちは

孔雀のいる鳥類ブースに向かった。



相変わらず、容赦なく照りつける太陽。

ウザイくらい暑いけど、繋がれた手は離したくない。




「……で、なんで孔雀なんだ?」

「へっ!?
べ、別に何もないんだけど…っ」



ギクリ として、声が裏返ってしまった気がする…

だって『孔雀が羽を広げてるときにキスしたら、一生愛し合っていられるんだ!!』なんて、口が裂けても言えないよっ!!!




「ぁ、あははははっ」

「……」



変に笑うあたしに冷たい視線を送って、前を向いた翼くん。




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