「陸ちゃん見てクリオネだよ!!」
雪が指さした先にいたのはクリオネ
水槽で小さくふよふよと浮いている。
「クリオネ可愛いよねー!」
「…クリオネって共食いするんじゃなかったっけ。」
ボソッと言った俺の一言に雪は聞いていたのか
「そっ、そんな事しないよ!陸ちゃんの嘘つきー!!」
と、言ってきた。
嘘つきと言われてムッときた俺はさらに言ってやることにした。
「本当だっつの。ホラ頭の角みたいなのあんじゃん?」
「うん、ある。」
「そこが触手らしくて口と内臓に繋がってっからここから共食いを……」
「いやーーっ!!」
耳をふさいでブンブンと頭を振る雪
「嘘吐かないでよ陸ちゃんのバカ!!」
半分涙目の雪。
けど俺も嘘つきと言われたまま引き下がるつもりはない。
「嘘じゃねぇよ!
帰ってググってみればいーじゃねぇか!!」
「わかったよ!帰って調べるからね!!絶対嘘だもん!!」
「嘘じゃない!!」
「だってペットとして飼ったりしてて、ふと見たら共食いしてたとかショッキング以外の何物でもないよ!?」
「そんなのはクリオネ本人に言え!!」
「言葉通じないじゃん!」
「俺の知った事か!!」
水槽の前で雪と口げんかが始まった。
周りの人たちが俺達2人に注目してくる。
クリオネまで心配したのかなんなのか、
俺達2人の前に来てふよふよ泳いでいた。


