君の声。






「楢橋、五番テーブル持ってけ!」



「ぅああわぁあ!!もうヤメテ~!!」




 早 く 行 け




「くそぅ!!摩月さんの鬼!!」



「っせーぞ!楢橋!お嬢様方待たせんじゃねぇぞ!!」




いつからココ執事喫茶になってんですか摩月さん。




にしても忙しいな……




髪を掻き上げて汗を拭う。




今は冬だぞ……!




ーガチャ




ドアを開ける音が聞こえた。




裏口の方だよな。




新しいスタッフが来たのか、
よかっ……




ーガチャ




「……陸ちゃん?」



「なー……」




厨房のドアを開けて顔を出したのは雪だった。




しかも、
この店のフロアの制服を着てる。




「なんで陸ちゃんがココにいるの?」




キョトンとしてる雪




コッチのセリフだ……!!




何もせずただ呆然と立っていたら摩月さんが顔を出した。




「オー♪雪来たか!!早くフロア来てくれ……」




ーグィッ




「…摩月さん!どういう事ですか!!」




厨房の隅に摩月さんを追いやって小声で話す。




「いやー♪予想以上に楢橋の女ウケが良くてさー♪人足りないから☆」



「…それで雪を連れてきた訳ですか……」




グッと摩月さんの胸ぐらを掴む。




「ぐぇ……ちょ、陸、本気だから!本気だよその目!!」




ふざけんなよ?




ただでさえ家帰りゃ雪が居んのによ!!