ファミリーレストランの中、チューッとストローでオレンジジュースを吸い上げる、誠先輩。


誠先輩の隣には、メロンクリームソーダを飲む、律。


そんな中、私はまたため息を吐き出した。


制服のポケットからあのスーパーボールを取り出して、蛍光灯の明かりに当ててみる。


クッキリと浮かび上がるハートのマーク。


すぐるのハートは、今ここにあるの?


本当に、私のところにあるの?


「そっか、イイナズケって弥生さんの事だったんだぁ」


「うん……」


昨日の出来事を、事細かに話し終えたところだった。