いぢわる王子様

「いくよ……」


私は一呼吸おいてから、ゴミ箱を逆さまにし、中のものを撒き散らした。


律がすぐにしゃがみこみ、ゴミをあさり始める。


はたから見たら、すごく奇妙な光景だろう。


「紙ばっかりだね」


パッと見ると、ゴミのほとんどがクシャクシャに丸められた紙だ。


けれど、律は首をかしげた。


「ホコリが付いてないよね」


「あ……」


そういえば、ゴミ箱をひっくり返したのに、小さなゴミやホコリが全く舞い上がらなかった。