ふわふわと、まるで綿帽子のように浮遊しているかのようなゆず。


本人はどこに向かっているのか、わかっているのかいないのか。


だけど、きっと彼女には目的地が見えていて。


ゆっくりふわふわと揺られながら、風がそこまで運んでくれるのに、ゆっくり身を任せているような。


掴みどころがない女の子だと思った。


いい子だと思うし、気になるのも事実だけれど―――。


なぜだか、あまり深入りしない方がいい気がするのはどうしてだろう。


それこそ、ふわふわと掴みどころのない何かに、捕えられてしまいそうで・・・・・


それでも、気付けばまたゆずのことを思い描いている自分に、要は戸惑っていた・・・・・。