それから更に20分ほどして、店にゆずが入ってきた。


「ごめんなさい、遅くなって」


そう言って、ゆずは手を合わせた。


オフホワイトのミニワンピースに着替えたゆずは、どこにでもいるような普通の女の子だった。


「いや、いいよ。こっちは時間気にしてないし。ゆずちゃんは大丈夫?」


タケの言葉に、ゆずはにっこりと笑って頷いた。


「はい。タケさんに誘ってもらえるなんて嬉しい」