「―――正直に言っていい?」


ようやく口を開いた要に、ゆずはこくりと頷いた。


「本当のこと言えば、他の男と―――たとえばそれが客でも、デートなんてして欲しくないけど」


その言葉に、ゆずの頬が微かに染まった。


「でも、俺はゆずの仕事の邪魔をしたくはない。ゆずがどんな気持ちでこの仕事をしてるか―――少しは理解してるつもりだから」


「要・・・・・」


「だから、俺のことは気にしないで行っていいよ。そんなことで怒ったりしないから」


そう言って微笑む要に、ゆずはホッとして笑顔を見せた。


「―――ありがとう」