「それで、ちょっと相談なんですけど・・・・・」


「俺に?」


「はい。実は、俺引っ越そうかと思ってて」


「引っ越し?」


「はい。今住んでるとこが事務所から遠いってのもあるんですけど、できれば―――タケさんのマンションの近くに」


その言葉に、タケは目をさらに見開いた。


「は?俺の?ゆずちゃんのじゃなくて?」


「ゆずの傍は―――逆に、ゆずに気を使わせそうな気がするんで。それより、タケさんの傍にいれば何かあった時に相談もすぐできるし。今のままだと、終電が終わってるときにいつもタケさんちに泊まるのも悪いし、かと言って、ゆずのとこにしょっちゅう泊るのもどうかと思って―――」


「いっそのこと、一緒に住んじまえば」


タケの言葉に、要の頬がぽっと赤く染まった。