one's first love~初恋~

案の定…


心配された
お父様が
無駄に大きな門の前で立っていらっしゃる。


お母様は…
涙目で私を抱きしめてくれた。

“もう…
じいじから聞いてビックリしたんだから。
もし…
もし笑菜?
あなたの身に何かあったら…
そう思うと恐ろしくてじっとしていられなかったわ。”


と今にも涙を頬に流しそうな目で私に言った。







ちょっと抜け出してみただけ。



怒られると思っていた私は
涙目で私に訴えるお母様に
そう言う事はできなかった。





“服が汚れてしまった。”


そう言うとお父様は
また同じのを買おうと言って
“何か欲しいものがあったら言いなさい”
と言った。




じいじはと言うと
今と変わらぬ笑顔で
私たちを見守っていてくれた。


口ぱくで
よかったですね★

と言いながら。