「翔太…熱い」 「当たり前。夏だもん」 見学にきたはいーものの、あたしははやくも暑さに負けそう。 「俺走ってくっからさ。見てろよ」 「はーい…」 きのない返事をしながら、グランドを見回す。 こんなに、せまかった? サッカー部、野球部、陸上部。 たくさんの部活が、一生懸命だ。 翔太…どこだろ そして見た先には……… 「……嘘」 物凄い速さで駆け抜ける、翔太がいた。 翔太のまわりだけ、空気が違う。 風…風が吹いてるみたい。 すごい。翔太って、すごかったんだ。