♪〜♪♪♪〜〜 気持ちよく歌っていると、下から人の声がする。 「…ぉ………ぃ」 「…ぇ…?」 ピタ、とギターを引く手を止めて、あたしは階段の踊り場から下を覗き込んだ。 するとそこには、汗をかいた、薄い茶髪の男子がいた。 「…な、…何…?」 「……………お前さ」 そう言ってにこ、とわらった彼は、あたしに向かってこう言った。 「………歌、うめぇな」 これがあたしと翔太の出会いだった。