ガシャンッ 陶器が落ち 割れる音が聞こえた。 「笑うな」 「お前、意外と 子供っぽいな」 フフフッとふくみ笑いをされる。 子供っぽいかぁ…。 そして一年が経った。 授業が始まるチャイムが鳴る。 「お前、授業出なくていいの?」 ふと疑問に思った事を聞いてみた。 こいつはチャイムが鳴っても 急ぐそぶりを見せない。 「お前に言われたくない」 「俺は授業なんて 受ける気しない」 「同意見だ」 「なんだ。 優等生じゃないんだな」 「優等生だったさ」 彼女は昔のことを 思い出すかのように言った。