「あんた、 私に会いに来たんでしょ?」 ―バレていた。 彼女はクスッと笑う。 あ、笑った。 でも、今のはバカにしたのだろう。 「ウケる」 そして手でしっしっと払われる。 もぅ帰れって意味か? 俺はドアに手を付けた。 「明日も来いよ」 想いもよらない言葉を背中で受け止めた。