生活するためだってわかっててもやっぱり寂しかった
「俺がこんなこと言える立場ではないですけどひとつだけ言わせてください」
「何ですか?」
「もっと奈緒を見てあげてください。奈緒はいつも一人で寂しいんです」
夏樹…
夏樹は私の気持ちを代弁するかのように言ってくれた
そのお陰か私の口からも本音がポロポロと溢れ始めた
「お母さん、私寂しかった…一人で食べるご飯も嫌だし、一人で祝う誕生日も嫌…」
「奈緒…」
「家族みんなでご飯が食べたい…」
お母さんにこんなに素直な気持ちを伝えるのは初めてかもしれない
メニュー