シークレット・ワード



目が合う


そらしたいのにそらせない…



「奈緒、俺っ」


「ごめん…亜純が待ってるから…」


「おい、ちょっと…」



何か言いかけた夏樹を遮って亜純のもとへ駆けつける



どうしよう、少ししか顔を見ていないのに…



胸がすごくドキドキする



夏樹のことは忘れなきゃいけないんだって思ってるのにまだ全然好きだよ




どうすればこの気持ちはなくなってくれる?



「奈緒よかったの?」


「うん、大丈夫」


「無理しないでね?」


「うん、ありがと」



あの日亜純の前でないてからこの一ヶ月ずっと亜純には迷惑をかけてきた