「何かあった?」
「え?」
「涙の痕が…」
「あ…」
こんなこと鮎沢先輩に言うことじゃないってわかってる
分かってるけど…
誰かに言わなきゃ不安に押しつぶれそうで
「そうだったんだ…」
「すいません。こんなこと鮎沢先輩に言えることじゃないのに」
「あのさ、結城さん。」
「はい?」
「あのときの告白ってまだ有効かな?」
え?
告白ってあの日の?
でもなんで…
「あの日から結城さんのことばっかり考えちゃって…彼女に振られちゃった。」
「……。」
「だから、そんなやつやめて俺にしなよ?」
鮎沢先輩の言葉が信じられなくてなんの返事もできないままその場から逃げた


