その瞬間

一粒の涙が零れた




声を押し殺して




泣いた






どのくらい泣いたかわからない

辺りは薄暗くなっていて
帰らなきゃと思った




涙を拭いて



立ち上がって



歩き出した




瞬間誰かに声をかけられた





「泣き止んだ?」