シークレット・ワード



「あ、うち此処。」


「へー、奈緒の家ってマンションなんだ。」


「うん、だからここまでで平気だよ。」


ちょっと名残おしいけど、自分から夏樹の手を離した

「じゃ、これ巻いて。」


そう言って、自分がしていたマフラーを私の首に巻き付ける


「え、絶対渡さないって言ってたじゃん。」


「いいの。」


「だって、うちすぐそこ…」

「いいの。それとこれ。」


そう言って、私の手の平に何かを乗せる


「?はちみつレモンのあめ?」

「そう。風邪引くなよ?明日、楽しみにしてるから。」


私がお礼を言う前に、夏樹は足早に帰っていった


やっぱ、優しい…

「私も明日楽しみにしてるから!」


夏樹の背中に叫んで私は家に入った