「エッ!ウソ!本物?」
携帯を覗き込む顔がこわばった

詩織が掲示板に書き込んだ意図は、3ヶ月前の学校での旅行での、たわいもない個人的な恨みからだった。

別にイジメられている訳でもなく、裕福な家庭、むしろクラスの中心にいる詩織

旅行の寺院の見学の際、ちょっとした事で大きくつまづき、転んで詩織の丈の短いスカートがめくりあがった。

その時にその周りにいた「たまたま居合わせた」書き込まれた人たち

転んだ際に見せた、詩織の中学生には見合わない、派手な下着があらわになったのをみて「詩織、スゲーの履いてるな!」「なんだお前AVか?」などと笑い、からかう数人のクラスの男子

「コラ!やめろ」と目は笑いながら怒る小室先生、その後ろでビックリした表情の教頭がいた

夕食時にはその話がまわりに伝わり、離れたところで友達と食事をしている、意中の彼もそれを聞いてか笑っていた

女友達から「気にすることないよ」と声をかけられ、顔から火が出そうな、逃げ出したい気持ちを抑えて「フン!ガキ!」などと回りに強がって見せた


「もし本物だとしても、携帯から書き込んでいてバレル訳無いよ」

「それに私、未成年だし...」

何の根拠もなしに、自分を奮い立たせる詩織

ついつい強気に、本物と思われる書き込みに挑発をした

「あなたこそ悔い改めなさい 偽者の神様」晒し神

書き込んで「送信」を押したことを、次のそれを見た瞬間、悔やみながら叫んで、携帯を手から落としていた

「騙る者 小阪詩織 ○○中学 3年2組 旅行 スカート」晒し神