「いや、こっちの話だから気にしないで。」


『あの、会長、この距離感どうにかしてくれませんかね。

近いんですけど。』


「近くない近くない。」


「近いですよ。

田中先輩、こっちに座りますか?」


そうしよう。
こいつは危険や。


「え、素直じゃね?」


『あたしいつでも素直だけど。』


「素直な女性は素敵だと思いますよ。」


『うぎゃ!!
……副会長さん、会長より近いと思うんですけど!!

下ろしてくれませんかね。』


あなたの膝の上から。


「あまりに素直だったんで。つい。」


「つい、じゃねーよ。
離せ。」


『そーだ離せ。』


「こんな機会もうないと思うので、、、田中先輩。」


『はい??』


チュッ


『…はぁ?!』


「てめッ…!!」


『ふざけんじゃねーよ!!』


「ホッペにちゅーしたくらいで騒がないでくださいよ。

可愛いなぁ。
口にしちゃいますよ?」


『意味わかんねーよ!!
ふざけんな!!!』



副会長さんの腕から逃げて、お家に走る。


昇降口から先は疲れて走る気なくしたけど。