終業式の帰り道、私と沙羅と健は、他愛もないおしゃべりに夢中になっていて、 背後から近づく足音に全く気付かなかった。 一番最初に気づいた私が言う。 「ね・・・。さっきから、凄い視線と、足跡が・・・。」 「言われてみれば・・・。」 その途端、私達は、全身黒い服で、顔を隠した男たちに包囲された。 「どうしよ・・・美月・・・。」