でも、運よく、その引き攣りは、沙羅には見られなかったようで、 沙羅は、すがすがしい表情で、 「ありがと~!!美月!!」 と、私を抱きしめてきた。 その間、私は、沙羅との出会いを思い出していた。 彼女は、あのときも、こうして、私に抱きついてきたなぁ・・・。 自然と彼女を見る表情も、さっきまでの怒りの感情は消え去り、頬が緩む。