小島のチャリの後ろに乗って、

自分から小島のお腹に腕を回すのが恥ずかしくて、


いつも小島が私の手をお腹に回してくれるのを待った。




制服のジャケットじゃなくて、体育着の小島のお腹にしがみついていると、

小島の体温がちょっとだけ伝わってきて、


小島の背中に頬を寄せると、
小島と私の間には体育着一枚しかないんだ…


なんて変な妄想して、


自分は変態なんじゃないかと一瞬そう思った。











家の前に着くと、


もう今日で一緒に帰るのが最後なんだと思って


寂しくなった。




「じゃあな。 お疲れ」





綺麗な夕焼け空。



夕日に照らさて、小島の黒い髪が茶色になった。



小島はチャリの向きをかえて、


走って行ってしまった。




このままでいいの…


よくない




いいはずない………!!





「小島くん!!!」