「私帰るね」



その場にいる意味がわからなくなって、私は帰ろうとした。



その時、





「俺は」



悠斗が、香奈を振りほどきながら言った。





「俺は香奈を助けるために、ここに来たんじゃない」





悠斗はいつもより大きな声だった。







「俺は、



桃叶を傷つけた、お前が許せない!!



すげ−ムカつくんだよ!!」