玄関を出ると、本当に汗びっしょりの悠斗が チャリに乗っていた。 「悠斗…汗…」 悠斗は何も言わずに私が差し出したタオルをつかみ、 汗を拭かずに前カゴに入れた。 「正也ってやつの家に行くから。乗れよ」 正也の……家? 「なんで? なんで正也の家に行くの?」 「いいから、家、教えろ」 こんな悠斗見たことない。 すごく、いらついた顔をしていた。