「あ。あったあった。
黄色ってどうよ」
ママは浴衣を広げて「う~ん」と、
考え込んでいた。
浴衣は淡い黄色で、
パステルカラーっぽい色の大きな花が
いくつも散りばめられている柄だった。
「桃叶は、ピンクってイメージなのよママは。
黄色って・・・
今から買いに行く?」
そんな・・・あるのに。
私は首を振った。
「これがいい。ママの浴衣、借りたい。
借りてもいい?」
「いいの?こんな古いので?」
「うん」
ママは優しく微笑んだ。
「ちょっと、羽織ってごらん」
ママに言われて、ママの部屋にある鏡の前で、
浴衣を洋服の上から羽織ってみた。
「黄色もありね。桃叶ならなんでも似合うか!
桃叶、かわいいから」
もお・・・
「ママ、親ばかだよ」
「そう?」
そう言ってクローゼットを開けて、
帯や、下駄を出していた。



