「返事は?」 悠斗が首を傾げて 私を見た。 悠斗は首を傾げる時に、すごく優しい眼差しをする。 悠斗の仕草、全部が好き。 「悠斗は…ずっと優しい悠斗?」 懇願するように悠斗を見た。 「ん?」 「悠斗は今までも、これからも、同じ悠斗?」 悠斗は、ちょっと考えていた。 「俺はずっと変わらないよ。 変わりたくても、 変われなかったぐらいだから」 悲しそうな顔で言った悠斗の言葉の意味が、 その時の私にはわからなかった。