「観覧車行こう」
悠斗に手を引かれて
観覧車の方へ行った。
観覧車なんて初めてで、
動いている観覧車にタイミングよく乗るなんて
リズム感ゼロの私にできるだろうかと
ならんでいる間、不安な気持ちになった。
「私ちゃんと乗れるかな…」
不安で悠斗の手を両手で握ってしまった。
「大丈夫だよ。俺がちゃんと支えるから」
その言葉通り、悠斗は
私が乗る時、腰に手を回してくれた。
腰のあたりがゾクゾクしてしまった。
乗れてホッとしたのもつかの間…
私は、初めて乗った観覧車で
自分が【高所恐怖症】であることを
初めて知ったのだ。



