濡れた服も
濡れた髪も


泣いて腫れた目も
力のない声も


この真っ暗な
アパートの中


初めて会ったときも
こんな感じだった


ボロボロの葵を
見かけて


声を掛けた


今にも消えそうな
声に放っておけなくて


住所を聞いて
連れていった


部屋のドアを開け
"ありがとうございます"
とお礼を言ったまま


崩れ落ちた


気を失って
声を掛けても
返事をしなくて


救急車呼んで
そのまま病院へ